2127680 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

こころのしずく

こころのしずく

NARUTO 23~27




サスケ奪回任務直後。心の傷を負うナルト、シカマル。それぞれの担当上忍の対応は……。先生と部下の師弟物語です。 (ナルトとカカシ&シカマルとアスマ師弟もの・シリアス)


『大人への道』(NARUTO23)

 ナルトの手の中に、サスケの額当てがあった。ナルトは病院のベッドで独り、それをじっと見つめていた。額当てに刻まれた傷を、ナルトは伏し目がちにながめる。
「痛かっただろ……」
 ナルトは、額当てにぼそりと言う。
「……あいつの心ん中は、もっと痛かったんだろうな……。いや、今も……」
 今度は、額当てにではなく独りつぶやいた。
 その時、ノックがして入ってきたのは、シカマルだった。
「シカマル! みんなの様子どうだってばよ!」
 ナルトは、扉のすぐ横の壁に寄りかかるシカマルに、勢い込んで聞いた。
「ああ……。なんとかみんな一命をとりとめたぜ……」
 シカマルは、苦笑いして続ける。
「任務失敗……だな……」
「……ああ」
 ナルトは、うつむいてサスケの額当てを手に包み込んだ。
 再びノックがし、入ってきたのはカカシだった。
「ナルト……。シカマルも来てたのか……」
 カカシはシカマルの横を通り過ぎ、ベッド脇の椅子に座った。ナルトは、カカシをちらりと見たが、またうつむいた。カカシは、にっこり笑いナルトの両肩にポンと手を置いた。
「ナルト。まぁそう落ち込むな。みんな無事だったんだし……。なっ」
 ナルトは、カカシを見上げた。そして、じっと見つめる。
「ん? なんだ? ナルト……」
 ナルトは再びうつむき、サスケの額当てをぎゅっと握りしめ言った。
「カカシ先生……。いいってばよ。そんな風に無理に笑わなくってもさ」
「ナルト……」
 カカシは、急に笑顔をとき、驚いた表情でナルトを見つめる。
「そっか……。カカシ先生は大人だもんね……。なんか、可哀想だってばよ……」
「ナルト?」
 カカシは、少し困ったような表情で、ナルトを覗き込んだ。ナルトの目に、涙がたまっている。
「だってさ……。大人の男の人って、泣きたいときに泣けないんでしょ。カカシ先生、泣きたくても泣けないもんな……」
 さらにうつむくナルトを見て、カカシは目を閉じた。そして再び開くと、言った。
「ナルト……。お前の言う通りだよ。大人になったら泣けないから……今のうち泣いとけ」
 カカシは、ナルトを抱きしめた。ナルトは、初めは静かにカカシの胸に顔をうずめていたが、やがてすすり泣き、肩を震わせカカシにしがみついて激しく泣き出した。カカシはナルトの背中を、そっと叩いてやっていた。
 シカマルは、それをじっと見ていた。そして、思い出したように胸の痛みを感じる。一歩間違えれば、仲間を死なせるところだった。その恐怖と重みと、そしてそれだけの代償を払っても任務を成功させることができなかったことへの自責の念が、押し寄せる。それはシカマルの胸を圧迫し、ギリギリと締め付けた。
 その時、ノックもせずに入ってきたのは、アスマだった。
「よぉシカマル。ここにいたのか……」
 アスマは、途中で言葉を遮った。ナルトが泣いているのを、目にしてしまったからである。
「ナルトのやつ、相当落ちこんでるな」
 アスマは、小声でシカマルに言った。
「……ノックくらい……しろっつーの……」
 シカマルは、不機嫌そうにアスマから目をそらし言った。アスマは、シカマルを強引に抱きしめた。
「なっ、何すんだよアスマ」
 シカマルはあわてて離れようとしたが……。
「無理すんな。ナルトの先生がカカシなら、お前の先生はオレだ」
 シカマルは、その言葉にわずかに反応した。
「こう見えても、お前のことはよく分かってるつもりだ」
「ふーん、アスマが……ねぇ……」
 それきり、シカマルはアスマの胸でじっとしていたが……。
 急に強引にアスマの腕を引っ張り病室を出ると、シカマルは静かに扉を閉めた。そのまま数秒、シカマルは扉に片手をついてうつむいていた。
「シカマル……?」
 アスマは困惑した表情で、シカマルを覗き込む。シカマルは、逃れるようにますます顔をそむける。
「アスマ……オレはなぁ……」
「……何だよ」
「男だし……ナルトよりちょっと生まれたの早いし……めんどくせーけどもう中忍だし……」
「だから泣けないってか……。けどなぁシカマル、そういうことは、目に涙ためながら言う事じゃねぇぜ」
 アスマは、シカマルの肩に手を置いた。
「……んで……分かんだよ……。顔も見てねぇくせに……」
「言っただろ。お前の先生はオレだ。お前のことはよく分かってる」
 シカマルは、そのまま少し黙っていた。が、アスマにがばっと抱きついて、激しくしゃくり上げた。アスマは、シカマルをしっかりと抱きしめてやった。

 病院からの帰り道、カカシとアスマは並んで歩いていた。
「大人になったら泣けないから、か。こっぱずかしいこと言うなぁお前も」
 アスマは、ガハハと笑った。
「いきなり強引に抱きしめるよりはいいでしょー」
 カカシは苦笑した。
「けど、あの年頃の男の子ってのは、微妙だよなぁ……」
 カカシは、一息ついて続ける。
「大人になりかけてるから、自分では泣くのを我慢しちゃうし、けどやっぱり子供だから、大人が泣かせてやらないとためこんじゃって、心が歪んじゃうしねー。あの年頃は、辛いよなぁ……」
「そうだな……。だがカカシ。お前んとこのナルトは素直だからいいじゃねぇか。シカマルを泣かせるってのは結構大変だぞ」
「分かるよ……。うちのサスケもさ……。ハハ……」
 カカシの笑い声は、むなしく響いた。


 一方、病室に残ったナルトとシカマルは、お互い泣きはらした目で背中合わせに座っていた。
「シカマル……。お前、すっげえ目ぇ赤いぞ。アスマ先生には甘えるんだーシカマルってば」
 ナルトはニシシと笑った。
「るっせー!! オレはアスマに無理矢理泣かされただけだ。お前なんか初めから泣いてただろー!!」
 シカマルは、不機嫌をあらわにしてナルトに怒鳴った。
「ちがうもんね。オレってば、泣けないカカシ先生の代わりに泣いてあげただけだもん」
「うそつけっ! この……」
 シカマルが振り向きナルトと目が合った瞬間、二人はお互いの赤い目を見て……。二人でさみしく笑った。
「なぁ……シカマル……」
「あー?」
「大人って……やっぱ辛いよなぁ……」
 ナルトは、元気なく笑ったまま、言った。シカマルは、病室の窓から空を見上げた。
「そうだな……。けど、大人になっていかなくちゃな。オレも、お前も」
 シカマルは、中忍ベストの袖にそっと手を当て言った。それは、いつになく真剣な表情だった。
「……そうだよなっ!!」
 ナルトは、サスケの額当てを見つめ、元気よく笑い返事をした。



☆あとがき☆
テーマは、泣くことが許される子供と、許されない大人……そしてナルト、シカマルの心の成長です。
大人の男の人って、なかなか泣けないから辛いですよね、きっと。自分の涙隠して、傷ついた子供を慰めなければなりません。子供は、泣きたいときに泣くことが許されているし、まだ未熟だから自分の気持ちをコントロールできずに泣いてしまいます。けれど、涙を抑える強さを持つことは、大人への第一歩なのだと思います。シカマルも、ナルトもそれが分かったようなので、大人への道を歩き始めたことでしょう。
上記はあくまで管理人が感じる社会的解釈ですが、個人的には大人の男の人が泣いたっていいんじゃないかな~って思います。ただ、日本では風潮的にそう出来なくて、きっと辛い思いをした方がたくさんいらっしゃると思います。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------

リクエスト小説。第二部設定。風影我愛羅のお誕生日物語。(我愛羅とナルト ※我愛羅メイン・シリアス&ギャグ少々)


『the same 』(NARUTO24)

 砂隠れの里が一面に見渡せる崖の上で、我愛羅は独り腰を下ろしていた。しんとした里を眺めていると、急にポンと肩を叩かれた。振り向くと、ナルトだった。
「よっ!」
 ナルトはニシッと笑い、我愛羅の隣りに座った。
「……ナルトか。どうしてここが分かった」
「なんとなく……な……」
 ナルトは、らしくない落ち着いた言葉を発し、里を眺めた。
「お前ってば、今日の風影生誕祭、辞退したんだってな」
「ああ。形だけの祝いなど、オレには必要ない……」
 ナルトは何も答えず、さみしげに微笑した。
「でもさっ、姉ちゃんや兄ちゃんには祝ってもらったんだろ?」
「……ああ、テマリとカンクロウのことか。まあな」
 我愛羅の目に、少しだけ温かい光が宿った。
「へーんなの。普通、兄姉のことそう呼ぶだろ?」
 
『お前らを兄姉と思ったことは一度もない』

 昔、我愛羅がテマリとカンクロウに言った言葉だ。
「今更……」
 我愛羅は、遠くへ目をやりつぶやいた。
「……そーだな。どんな呼び方だって、兄姉には違いないってばよ」
 ナルトは再び我愛羅に笑顔を向けた。だが、その表情は微妙にとまどっている感じだった。
「あのさっ、オレ、お前に誕生日プレゼント持ってきたんだぜ」
 ナルトは、ポーチから紙袋を取り出した。
「そーいえばオレってば、昔第七班のみんなでサスケの誕生日パーティやったとき、プレゼント持っていかなかったっけなぁ……」
「何故だ」
 思いにふけっていたナルトは、突然の我愛羅の質問に我に返る。
「えっ? そりゃあもちろん、サスケなんか大っ嫌いだったからだってばよ! それより開けてみろよ」
 我愛羅は言われるままに、紙袋から中身を出した。
「……なんだこれは」
「なんだって……見れば分かるってばよ。くまさんのぬいぐるみマスコットだってばよ。ほら、お前に少し似てるだろ?」
 我愛羅は、手のひらのそれをじっと見たあとたずねた。
「なんの忍具だ」
「は? 忍具じゃねぇってばよ。ただのちっちゃいぬいぐるみだってば。かわいいだろ?」
 二人の横を、冷たい風が吹き抜けた。
「馬鹿にしているのかお前は……」
「ああーっ、ダメだってばよ! 握りつぶしたりしたら!」
 ナルトはあわてて我愛羅からぬいぐるみをうばった。そして、ぬいぐるみを優しくなでた。
「こいつは、お前の友達なんだから」
「……とも…だち……?」
 我愛羅は、ほんの少しだけ表情に変化を見せた。
「オレにも、観葉植物の友達がいる。そんでもって、お前にはこのくまさん。オレとお前だけが必要な『特別な友達』だってばよ」
「どういう意味だ」
 クールにたずねる我愛羅だったが、興味を持っているのがナルトにも分かった。
「……この言葉大っ嫌いだけど、オレもお前も、人柱力……だろ」
 ナルトは悔しそうにつぶやいたあと、今度は少し笑顔に戻り続ける。
「けどさ、オレにもお前にも、大切な仲間が出来たってばよ」
 我愛羅は里を眺め、ほんの少し目を細めた。
「だからこそ、必要なんだ。特別な友達……」
 我愛羅は、さみしく笑いかけるナルトに目を向けた。
「だってよ……せっかくそばにいてくれる仲間に、言えねーだろ」
 ナルトは、我愛羅に再びぬいぐるみを渡す。
「化け物を入れられてる自分は、やっぱりどこかで孤独なんだって。誰にも分かるもんか、なんてよ。もし分かろうとしてくれる人がいたとしても、結局人柱力にしかこの苦しみは理解出来ないんだ。一生、背負って生きていかなくっちゃなんねーんだ」
 我愛羅は、片手でくしゃりと頭を押さえる。
「だから、苦しいときにはオレ『特別な友達』に聞いてもらってるんだってばよ。お前もそのくまさんに聞いてもらうってばよ」
 我愛羅は、改めて小さなぬいぐるみを見つめた。茶色いもこもことした感触の毛。つぶらな瞳。
「そーすれば、もうこんなところで独り辛い顔してなくても済むってばよ」
「……お前」
「……ホントは、分かってたってばよ。誕生日を祝ってもらうときってうれしいけど、幸せそうなみんなの顔見てっと、急に独りぼっちの自分を感じて……自分だけ化け物なんだって感じて……。でもそれを誰にもさとられたくねーから、だからこんな誰にも見つからないようなところにいるんだろ?」
 我愛羅は驚いた。正にその通りだった。今日、テマリとカンクロウにささやかな誕生日パーティを開いてもらった。テマリが腕を振るい作った料理はおいしかったし、カンクロウの話も楽しかった。なのに自分は、人柱力であることをことさら強く感じ、兄姉とは違う自分が辛くて、けれど二人にそんな顔を見せたくなくて……。そして、独り崖の上に来た。

『…一人ぼっちの…あの苦しみは、ハンパじゃねーよなぁ…。お前の気持ちは…なんでかなぁ…痛いほど分かるんだってばよ……』

 三年前、ナルトがかけてくれた言葉。ただ一人、初めて我愛羅を理解してくれたナルト。それは紛れもなく……。
「さっきの、サスケの誕生日プレゼントの話。嫌いだからプレゼントあげなかったって、アレ、ホントは嘘だってばよ。サスケは友達だと思ってたし好きだった。あの時のオレはまだ、自分の誕生日を誰かに祝ってもらったことなんてなかったから、そーいうこと全然知らなかっただけだってばよ」
 ナルトは続ける。
「サスケは……一番の友達だってばよ。けど……孤独を共有することはできねぇ。アイツはオレと違うから……。アイツの孤独も分かってあげられねぇ。けどさ……」
 ナルトは、我愛羅ににっこり笑う。
 そう。それは紛れもなく……同じ孤独を持つ二人だから。
「お前のことは、よく分かるんだってばよ」
 ナルトはそう言った後、頭をくしゃくしゃやって照れ笑いした。
 我愛羅は、ぬいぐるみをそっと手のひらに包み込んだ。
「ナルト……」
 我愛羅は、微笑した。
「礼ならいらねーってばよ! お前そーいうの苦手そうだし」
「いや……そうではない」
 ナルトは、きょとんとする。
「これはくまさんではない。たぬきだ……」



☆あとがき☆
ソラ様からのリクエスト小説です。
ストーリーがなかなか思い浮かばなかったNO.1小説でした^^; 管理人にもやっぱり書くのが難しいキャラがいるのですが(好き嫌いは関係ありません)まさか第二部我愛羅がこれ程とは思いませんでした。上手く書けなくてごめんなさい・泣 もっと精進いたしますm(_ _)m
テーマは孤独の共有です。「我愛羅とナルトのコンビ」というリクエストでしたが、管理人、二人に共通するものは「同じ種類の孤独」だと思って書きました。
では、このたびはリクエストありがとうございました。
この物語を、ソラ様へ捧げます。

追記:ソラ様がこの小説をお持ち帰りしてHPに掲載してくださいました。ありがとうございます!

---------------------------------------------------------------------------------------------------------

サスケ奪回任務パロディ。愛情あふれる木ノ葉の里。違う意味で涙涙の物語です。(木ノ葉の新米たち他・ギャグ)

注:サスケ以外の全てのキャラが壊れています。サスケは壊れてませんが物語の都合で不思議な発言&行動をしています。


『ああ美しき友情』(NARUTO25)

 ある朝シカマルは火影室へ呼ばれた。
「シっ、シカマルぅ……サスケが……サスケがぁ……!!」
 机の前で、おいおい泣く綱手から事情を聞いたシカマルの目に、ぶわっと涙があふれた。
「うっ、ううっ、サスケー!!!」
 シカマルは火影室を飛び出し、猛スピードでナルト、チョウジ、キバ、ネジ、シノ、リーを集めた。シカマルから事情を聞いた皆は、全員泣きじゃくった。サクラはショック死寸前で入院中のため、同じ理由で入院中のいのと里に残ることとなった。
 小隊長シカマルは、えっくえっくと泣きながら皆に言う。
「サスケは……オレたちみんなの、ふか~~~~~いダチだ! だから命懸けで助ける! これが木ノ葉の愛だ!!」
「シカマル! さすがはボクの親友だよ!!」
 そんなシカマルに、チョウジを皮切りにみんなは一斉に抱きついて更に泣いた。
「ふっ、ふぇっ……サス…ケぇ……」
 ショックすぎて息も絶え絶えのナルトを、キバは涙をぬぐいながらおぶった。

 そして出発。途中追いついた音の忍四人を、皆は恨みを込めて集団で思い切りボッコボコにした。だがそのすきに、サスケは樽から出ていってしまった。あわてて後を追おうとする皆の前に立ちふさがったのは、君麻呂だった。皆は動揺した。何故なら、皆チャクラを使い果たしてしまったからだ。
 そこへ助太刀が現れた。我愛羅・テマリ・カンクロウ! だが……。
「砂のヤツらに木ノ葉の愛が分かるもんかぁー!!」
 シカマルは砂兄弟三人にやけっぱちに叫ぶと、皆と去ろうとした……が。
「待てシカマル。今日は木ノ葉の同盟国として来たのだぞ」
 テマリの一言で、皆の態度は豹変した。
「我愛羅ぁ! お前ってばなんていいヤツなんだ!」
「うずまきナルト……。お前はオレを必要としてくれるのか……!!」
 ナルトと我愛羅はひしと抱き合って泣いた。
「テマリ……!」
「シカマル……!」
 ここにもきらきら空気の中で抱き合う二人が!
「カンクロウ!!!」
 残りの皆はカンクロウとカラスに抱きついた。が、カラスはあまりに強く抱きしめられたのでバキバキに壊れ果てた。
「はぅっ! ごめんよカンクロウ!!」
「いいってことよ。オレらの熱い友情のほうが大事じゃん」
 キラリと涙を光らせるカンクロウに、あやまったキバは滝涙を流した。
 その騒ぎの中、聞こえてきたのはしくしく泣く声だった。見ると、君麻呂が体育座りで膝を抱えて泣いている。
「みんなで……みんなでボクのこと無視して……。うっ、うっ、うえーん!!」
 皆は君麻呂が可哀想になり、なだめはじめた。
「よしよし。お前のこと無視したりしねーから。……ってか、オレたち、なんてひどいことを……お前が誰だかしんねーけどごめんなぁ……」
 シカマルはおいおい泣いた。
「さあ! 誰だか知りませんがもう泣かないで! 皆であの夕日に向かって青春しましょう!」
 リーは泣きながら君麻呂の体を起こした。そして夕日を指さした。
「さぁみんなと一緒に叫びましょう!」
「な、何を?」
 皆は一斉に叫んだ。
「オレ(ボク)たちの友情は永遠に不滅だ!!」
 夕日に向かって叫ぶ少年たちに、君麻呂は感動のあまりリーに抱きつき涙した。
「サスケにも届いたかな」
 ナルトは目をうるうるさせながら、すっかり余韻に浸っていた。

 シカマル一行プラス君麻呂は、森で野宿をすることになった。
 たき火を囲って皆が座る。ふいに、シノの頬にサングラスの奥からつうと涙が伝った。
「どうしたシノっ!」
 隣にいたネジはシノの肩をがしっとつかみ、その顔を覗き込んだ。
「感動のあまり感極まったのだ。何故なら、友情とは美しすぎるからだ」
「友情……なんて良い響きなのだ……!!」
 ネジは涙にむせてシノをしっかと抱きしめた。そして言う。
「サスケは今、闇の中にいる……。だがだいじょうぶ! オレたちの友情が一つになれば、どんなことも解決出来る!!!」
 ネジはすっくと立ち上がり、こぶしを天へ突きだした。皆も立ち上がり、それにならって星空にこぶしを突き上げた。皆はまたも涙を流すのであった。

 次の日、終末の谷でサスケは一人、NARUTOコミックを読みつついらいらしながら待っていた。
「ったく、ストーリーではこの時間にはとっくにナルトが来るはずなんだが……。何やってるんだあのウスラトンカチめ」

 サスケが待つこと数時間。ついに夕方になってしまった。
「ちっ、仕方ない。これ以上待ってられん。さっさと大蛇丸のところへ行くか」
 サスケが背を向けたその時、ざわめきが聞こえてきた。
「……!?」
 振り向いたサスケは驚いた。ナルト一人が来るはずだったのに、シカマルたちや、さらには砂三兄弟、君麻呂さえも来ている。
「どっ、どうなってるんだ。シカマルたちならまだともかく、なぜ砂のヤツらや……しかも君麻呂というヤツは大蛇丸の仲間だったはずでは……」
 サスケが何度もコミックを確認している間に、御一行はサスケと反対側の像の上に並んで立っていた。サスケはまぶしそうにその方角をみた。彼らは、まぶしい夕日をバックに立っている。
「やはり青春の舞台は夕日ですよね!」
 リーはナイスガイなポーズで決めた。
「夕方まで待ったかいがあったというものだ」
 シノもうなずいている。そして皆で感激の涙を流している。それを見たサスケはおもいきりひいた。
「なっ、何だアイツらは……」
 焦るサスケにお構いなしに、ど真ん中に立つナルトは声をかけた。
「さぁサスケ! 帰ろう!!」
 ナルトは目をきらきらさせながら、サスケに手を差し伸べた。
「おいナル……」
「分かってる。何も言うな……」
 ナルトはサスケのもとへ飛び移ると、思い切り抱きしめた。
「辛かったんだろ。オレの胸で思いっきり泣けってばよ」
 その光景を見た皆は、感激が最高潮に達し、号泣した。
「……」
 サスケは皆の異常さに滝汗を流しながら、腕をばちばちさせた。
「千鳥!!!」
 サスケは助走もつけずに無理矢理千鳥をはなった。ナルトは皆のほうへ吹っ飛んだ。
「オレは大蛇丸のところへ行く!!!」
 サスケは皆のただならぬ雰囲気が恐ろしいあまり、それだけ言い捨てて逃げるように去っていった。

「大丈夫かナルト!!」
 ネジはナルトを受け止め言った。
「素直になれなかったんだろ。泣かせるぜサスケー」
 キバはうわぁと涙した。続いて皆も一斉に泣き始める。
 皆はサスケを追うことなどすっかり忘れ、青春に酔いしれていたのであった。

 再び木ノ葉へ戻った一行。
「シカマルーどうやら任務失敗のようだねぇ。うぅっ……」
「えっくえっく……次こそは…完璧にこなしてみせますぅ……」
「それでこそオレの息子だぁー!!」
 綱手、シカマル、シカクの三人は抱き合っておいおい泣いた。

「ふぇ~ん。もう赤丸に……こんな思いはさせたくないよー!」
「キバ。アンタって子は……!!」
 姉と弟。抱き合う姿がここにも。

「まだまだ……先が…うっく……あるはずだ……。ひっく……」
「ああ。そうともネジ」
 ネジとヒアシ。ひしと抱き合う。

「青春は、これからです!! うわあああん!!!」
「リーよ!!」
 相変わらず涙して抱き合うガイとリー。

「オレは……大切なものを……さがすんだぁ。うえーん!」
「くっ、うう……オレもそうするじゃん!!」
「私も愛を探すよ!!! えーん!」
 砂三兄弟も仲良し度200%アップで抱き合い泣き合った。

「シノー!!」
「チョウジ……!!」
 余り物の二人は皆にならって抱き合い泣いた。

「サスケ……サスケぇ……。オレの胸で泣けば良かったじゃねぇか。いったい何が間違ってたんだ……!!」
 ナルトはその謎がいまだにとけぬまま、うっくうっくと泣き続けた。いや、木ノ葉の里では誰もその謎を解くことは出来なかった。

 木ノ葉の火の意志ならぬ愛の意志。それはイカレ狂っていた。



☆あとがき☆
バカバカしさ最高潮ギャグです。また、日頃サスケを壊している罪滅ぼしとして書きました。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------

お礼リクエスト小説。キバとシカマル。二人がアカデミー卒業後新米忍となり間もない頃。まだキバがシカマルに片思い中で想いを告げていない頃のお話です。(キバシカ・シリアス)

注:キバシカです。BL要素は軽いですが(ですが当サイトにしては少し重めです)苦手な方や意味の分からない方はご遠慮ください。

 
 好きって言ったら
 きっと泣いてしまうと思ったから
 ただうつむくことしかできなかった
 あの遠い春の一日

『ある春の日に』(NARUTO26)

 その日、オレは任務中初めて、敵に殺されそうになった。

 公園のベンチで寝っ転がっているシカちゃんを見つけたときには、もう夕方だった。アカデミーの頃はよくみんなでここで遊んだけれど、今は同期の連中はみんな任務で、ここには来ない。この時間は、アカデミーのちびっ子たちも親が迎えに来てもういない。
 ぼんやり空を見上げるシカちゃんの隣に、オレは黙って座った。
「あー、帰るのめんどくせー」
 ため息をつきながらつぶやくシカちゃん。その言葉はもうここでたくさん聞いたから、言われなくても分かってる。だけど、いつここへ来ても、何か言ってくれるのがうれしかった。
「で? 今日はなんかあったか?」
「分かる?」
「お前がいつもみてーに、クソうるさくねーから」
 言われてしまった。だけど、シカちゃんはすごく頭がいいんだってこと、オレは知ってる。誰に聞いたわけでもなく、ただずっと見てたから分かる。シカちゃん自身でさえ気づいてなくて、オレだけ知ってるから、うれしいんだ。
 だけど、オレは今日のこととか、オレの気持ちとか、シカちゃんに伝えていいのか分からなくて。不安だった。だけどシカちゃんは、オレの言葉を黙って待っててくれたから、オレは思い切って口にしてみる。
「今日の任務でね、初めて敵に殺されそうになったの」
「ああ。それで?」
 ぶっきらぼうでも、シカちゃんはいつもちゃんと聞いてくれる。
「怖くて、嫌だった」
「そりゃあ誰だって死ぬのは怖いし嫌だろーぜ」
「そういう、ことじゃなくて」
 シカちゃんは頭はいいけれど、こーいうことに関してはまだコドモだ。でも、続きを言ってみる。
「死ぬこと自体は、怖くない。嫌でもない。だってオレ忍だし」
「オレも一応忍なんだけど」
 ぼそっとつぶやくシカちゃん。
「だから、そーいうことじゃなくて……、オレは……」
 思わずこみ上げてきた涙をぐっと我慢して、オレは続ける。
「好きな人と、突然会えなくなるのが怖かったの。嫌だったの」
「お前、好きな女出来たのか? ったく、めんどくせーヤツだな」
 ほら、やっぱり。シカちゃんはいつも言う。サクラやいのがサスケにキャーキャー言ってるのを見て。女ってのはわかんねー。レンアイなんてめんどくせー。なんて。シカちゃんはそういうの全く理解していない。それどころか、男が好きになるのは女だと思いこんでる。って、それは当たり前のことなんだけど……。
 でもね、シカちゃん。オレだって昔はそうだったんだよ。シカちゃんのことが大好きで、ただそれでいいと思ってた。だけどだんだん大人になってきて、みんなが恋愛恋愛って言い始めるようになって。シカちゃんのこと、友達なのか、とか、それ以上なのか、とか、決めなくっちゃいけないみたいになった。それで、いろいろ考えて、友達としてじゃダメなんだって気がついた。だって友達の関係を選んだら、今はそんなことに無関心なシカちゃんでも、いつか普通に女の子を好きになって……。オレから離れていっちゃうでしょ。
「好きな、人は、前からいるの」
 女、とは、言わなかった。でも、ことこーいうことに関しては、シカちゃんは気づかない。それでも、シカちゃんはじっと空を見つめてる。オレのために、一生懸命何か考えてくれてるみたい。
「忍じゃなくても、人は急に死んだりするだろ。例えば、病気とか。事故とか。相手の女だって、それは同じことだ」
「うん……」
 シカちゃんの言うことは、正論だ。だけど……。
「いくら好きだからって、二十四時間ずっと一緒にいるなんてできねーだろ」
「うん、分かってる。でも……」
「何だよ」
 シカちゃんがこーいうことに関してあまりにも分からず屋だったから、つい感情的になってしまう。ダメだ、抑えきれない。
「オレは気持ちの問題を言ってるの。死ぬときは好きな人と一緒がいいの。そーじゃないと嫌なの」
「おい、キバ……」
 オレの言い方があんまり強かったからか、シカちゃんはびっくりした顔で体を起こした。
「何、そんなに思い詰めてんだ」
 オレを見つめるシカちゃんに。
「オレはただ……シカちゃんが……」
 言いかけて。
 だけど、好きって言ったら、きっと泣いてしまうと思ったから。
 ただ、うつむくことしかできなかった。そうして、抱えきれないたくさんの想いを、胸の奥に無理矢理押し込めて。肩がふるえないように、涙がこぼれないように、がんばった。
「……悪ぃ」
 やがて、シカちゃんはぼそりとつぶやいた。
「そーだな。オレが一方的すぎた。お前の気持ちも考えねーで」
 ほんの少しだけ、落ち込んだ表情。だけど、オレは知ってる。シカちゃんは、そんな表情の何倍も、自分を責めていること。シカちゃんは、ホントは優しくて、友達思いだから……。
「あのな、キバ。オレは好きな女とかいねーからよくわかんねーけど、もし好きなヤツが出来たら、死ぬのは怖くもないし嫌でもないと思う」
「ど……して……?」
「誰も好きなヤツいなかったら死ぬときに怖いとか嫌だとか強く思うだろうけど、好きなヤツがいたら、そいつのこと想いながら死ねるだろ。そんなに好きなら、そいつのことで頭がいっぱいで、怖いとか嫌だとか思ってる暇がないんじゃねーのか」
 ちょっとずれてる気もしたけど。恋だの愛だの知らないはずのシカちゃんにしては上出来な答えで。それにシカちゃんらしい答えだと思った。
 そーいう考え方もあるんだ。今日オレが死にそうになったとき、確かに頭の中はシカちゃんのことだけだった。怖いとか、嫌だとかは、後から出てきた感情で……。でも、それでもそーいう感情は確かにあるんだよってこと、シカちゃんに伝えたかったけれど。今のシカちゃんには分からないと思うから、やめておいた。
 それより、一つ思ったことを、そのまま口にしてみる。
「シカちゃんがそう思っているなら、シカちゃんは死ぬとき、怖くて嫌なんだね。オレ、そんなのやだ……」
 そしたら、シカちゃんはドキンとすることを、さらりと言ってのけた。
「んじゃ、てきとーに、お前のことでも思って死ぬか」 
 それは、見慣れた森の木が芽吹き始めた、ある春の日のことだった。

 それから、オレがシカちゃんに初めて好きって言う日が来るのだけれど、それはまた別の話。

「シカちゃん! おかえりっ!」
 オレは、背中越しにシカちゃんに抱きつく。
「だからいつも抱きつくなって」
 任務帰りのシカちゃんは、不機嫌そうな顔をする。だけどオレは、そのままぎゅってする。
「おいキバ!」
「シカちゃんが好き」
 もう数え切れないほど言った言葉だけれど、会うたびに伝えたい。中忍ベストに身を包んだシカちゃんには、きっと今まで以上に危険な任務があると思う。そして、いつかシカちゃんに追いつこうと決めたオレも。だからいつも言っておきたい。あのときシカちゃんはああいったけれど、やっぱりシカちゃんと急に会えなくなるのは怖くて嫌だから。
 そうして、いつか伝えたい。ねぇシカちゃん。オレがシカちゃんを好きって気持ちは、友達としてじゃないんだよ。ちゃんと、特別に、好きなんだよって。そう伝えて、シカちゃんにちゃんと受け止めてほしいから、今はシカちゃんに追いつくことだけ考えてる。そして、もし受け止めてもらえたら。そしたら、シカちゃんに言ってあげたい。ほらね、死にそうになったらやっぱり怖くて嫌でしょって。それでもお願いだからオレのこと想ってねって。オレもシカちゃんを想うよって。
「なぁキバ」
 シカちゃんの言葉で、ハッと我に返った。
「なに?」
「今日の任務で致命傷を負う攻撃食らいそうになっちまって……なんでかわかんねーけどお前のこと思い出した」



☆あとがき☆

キバシカ・シリアスというリクエストを頂きました。
キバの片思いから始まり、けれどラストはちょっとシカマルも……という感じにしました。
「想い人がいたら死への恐怖・拒絶を感じるか」というちょっと重い題材を使いながらも、とにかくキバのシカマルへの一途な想いを書きました。補足ですが、ラストキバの語り、要するに「大切な人が出来ると死が辛くなるけれど、それでも自分のことを想っていてほしいし、自分もそうするから」ということです。
キバシカはいつも、リクエスト者様の成田つう様が書かれるキバシカ風で書いてます(成田様には許可を頂いています)
成田様のキバシカにはかないませんが……。
では、この物語を、たくさんのキバシカ小説をくださったお礼として成田つう様へ捧げます。

---------------------------------------------------------------------------------------------------------

お礼リクエスト小説。キバがシカマルに初めて好きと言った日のお話です。(キバシカ・ほのぼの)

注:キバシカです。BL要素は軽いですが、苦手な方や意味の分からない方はご遠慮ください。


『初めて好きと言った日』(NARUTO27)

 サスケを連れ戻しに行ったAランク任務も終わり、ナルトは里を出て、みんなも修業により励んで。だけど里は、拍子抜けするほど平和になった。オレは赤丸と新技の修業をして、Cランク任務を淡々とこなして。そうして過ぎていく日々。任務や修業で行く森の中、たびたびオレの頭をかすめるのは、あの命懸けだったAランク任務。崖から落ちるとき、シカちゃんと離れた。あの時、一歩間違えれば二人とも死んでたね。
 この平穏な日常と紙一重にある、忍の厳しい世界。振り返れば、雨上がりの空はまぶしいほど明るく、木の葉からはきらきらした雫がこぼれる。
 そんな中で、ふいにシカちゃんが消えてしまいそうな気がした。

 その日任務が終わったオレは、いつもの公園へ走った。全速力で走って、ハァハァしながら階段を上ったら、シカちゃんがベンチに寝っ転がってた。真っ赤な夕日がシカちゃんを溶かしてしまいそうだったけれど、確かにシカちゃんはそこにいたんだ。
「んぁ? 何お前息乱してんだ」
 寝っ転がったまま、オレを見るシカちゃん。
「良かった……」
 オレは、安堵の息をもらす。
「何がだよ」
「シカちゃんがいてくれて」
 シカちゃんは、怪訝そうな顔をした。
「オレがいつもここにいんの知ってんだろお前」
「でも、今日もいてくれてよかった」
 オレは、ベンチの下に腰を下ろす。
「明日も明後日も、ずーっといてね」
「さぁな。まぁ多分いるだろーけど……」
「うん。ずっといてね」
 心から願いを込めて、シカちゃんに伝える。自己満足で笑顔になるオレの後ろで、シカちゃんはガバッと起きあがった。驚いた顔をして、夕日のせいではなく確かに顔は真っ赤で。
「おっ、お前っ、なんで、んなこと……」
 めずらしく狼狽するシカちゃんが可愛くて。
「シカちゃんが好きだから」
 好き、と言ったのは初めてなのに。オレは自分でもびっくりするくらい自然と言葉が出てきて。それがうれしくて笑った。
「……」
 シカちゃんは一瞬言葉をなくしたあと。
「……お前っ、よくそんな恥ずいこと平気で言えんなっ!」
 あわてながら、照れるシカちゃん。
「だってオレはそーいう性格だもん。次の手を百も考えるシカちゃんとは違うんだよ」
 そう、オレはホントのコトしか言わないよ、シカちゃん。だけどシカちゃんは、オレの言う「好き」の意味、絶対分かってないよね。でも、今はそれでいいや。シカちゃんがいてくれるなら。
「シカちゃん、一緒に帰ろ!」
「帰り道反対方向だろ?」
「じゃあオレ、シカちゃんのこと送るよ」
 そしたらシカちゃんはものすごく不機嫌な顔で。
「そしたらその後オレがお前を送らなくちゃならねーだろ?」
 めんどくせーって次にきっと言う。だけどシカちゃんの優しさがうれしくて。
「シカちゃんが好き」
 もう一度、伝えた。
「じゃあまた明日ね! シカちゃん!」
 オレは階段を駆け下りた。あふれるうれしさを抑えきれなくて、ひゃっほーいって飛び跳ねながら。

 シカちゃんが好き。大好き。理由は特にない。
 気がついたら、好きだった。
 ただそれだけだよ。



☆あとがき☆
キバシカ・ほのぼのというリクエストで書きました。
『ある春の日に』(NARUTO26)文中に『それから、オレがシカちゃんに初めて好きって言う日が来るのだけれど、それはまた別の話。』とあるのですが、そのお話になります。
肝心の告白シーンがかなりあっさりしてますけれど、ストレートなキバだからって思っていただけるといいかな……なんて(^-^;;)
またまたリクエスト者様の成田様風のキバシカで書かせて頂きました(でも最近少し自分流になってきたような……)
この物語を小説『雨勝ち模様』をくださったお礼として成田つう様へ捧げます。




ご感想、日記のコメント欄か掲示板に書き込みしていただきますと、とても励みになります。また、ご希望により裏話をお教えいたします。

NARUTO小説(短編)目次


home


© Rakuten Group, Inc.